乳房切除手術後の変化と様々な影響

乳房切除とは乳がんの手術の原則は、がんが拡がっている恐れのある部分を、全部切除することです。がんの大きさや場所によっては胸の筋肉の一部を切除することもあります。

かつては定型的乳房切除術が一般的でしたが、術後の生活が少しでも快適に過ごせるように、徐々に切除する部分を縮小する傾向にあります。現在の一般的な乳房切除手術の方法は、非定型的乳房切除術といい、胸の筋肉をとらずに乳房とわきの下のリンパ節を切除する方法です。この場合は定型的乳房切除術と違い、肋骨が浮き出るようなことはありません。

■乳房切除後の外観変化
乳房をとることで、乳房の大きい人では、左右のバランス感覚に変化がおこり、不安定な感じを覚えることがあります。また、胸のふくらみがなくなり外観が変化します。容姿を整えバランスのよい姿勢を保つためには、乳房再建という方法もあったり、バストラインを整えるための補整用の下着やパッドも着用します。

■乳房切除後の浮腫
乳房切除手術でわきの下のリンパ節をとり除いてしまうと、腕から流れてくるリンパ液が通路を失って皮下にたまるために、腕にリンパ浮腫と呼ばれるむくみがおこります。ほとんどの場合、乳房切除手術後、数日間のうちにおこるむくみは、腕をあげたりマッサージをすることで軽減していきます。しかし、リンパの流れがどうしてもとどこおるので、腕は一生はれやすい状態が残ることもあります。

■乳房切除後の様々な影響
腕や肩のこり、しびれ、腕があがりにくいなどの肩関節の運動障害などがおこります。乳房切除手術の影響で筋肉やわきの下の皮膚が縮むので、少しでも動かすと肩関節が痛んだり突っ張ったりします。それにより意識的に運動を制限しがちになります。このまま腕を動かさずにいると筋力が低下し、動かせる範囲が狭くなります。そのために、関節や筋肉が硬くなり、髪をとかす、洋服を着るなどの日常動作に不便が生じることがあります。ほんの少しずつでも動かしたほうが、あとの運動が楽になります。

乳房切除手術によって、細い神経が何本か切れることがありますので、胸の皮膚、腕の内側に触れてもわかりにくい感じや、しびれ感が残ることがありますが、時間の経過とともに軽減していきます。乳房切除手術後翌日からリハビリテーションをかねて少しずつ動かすようにしましょう。ふつう腕や肩の運動をすることで、およそ1ヶ月経過すると、たいていの人の腕や肩はもとに戻り正常に動かせるようになります。さらに6ヶ月ぐらいで元来の腕の力がとり戻せます。

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