知らない間に嵌まり込んでしまう「ネット依存症」

インターネット依存症とは、インターネットのチャットやメールといったコミュニケーションツールに、極度にはまり込んでしまう症状のこと。インターネット依存症は、パソコンにのめり込んでしまう、「テクノ依存症」と呼ばれるストレスの一種だ。

日本では、職場にコンピュータが導入されるようになってきた1980年代前半ころから、テクノ依存症は問題になっていた。8年くらい前から、だんだんとインターネット依存症が増えてきているという。最近では、インターネットにはまり込んでしまった結果、日常生活に支障を来たしたり、ネット以外のことを犠牲にするようになるケースも少なくないそうだ。インターネット人口が爆発的に増加している一方で、インターネット依存症の患者も確実に増加していると言われる。

インターネットを始めた当初は、Webページを閲覧するネットサーフィンから入っていく。やり始めは面白くて、最初はのめり込んでしまうが、所詮は見ているだけのことなので、じきに飽きてそこで終わる。成城墨岡クリニックにも、以前から多くのテクノ依存症患者が受診していた。しかし現在では、このテクノ依存症の患者のほとんどが、インターネット依存症として来院するという。「それがチャットやメールの分野に入ってくると、その辺りから依存の問題が深くなってくるようだ」と墨岡氏は指摘する。

特に匿名の掲示板、チャットやメールは、パソコンを通して不特定多数の相手と遣り取りを楽しめるため、飽きることがない。そうして、楽しんでいるうちに段々とネットにはまってしまい、食事はコンビニ弁当などで済ませて、職場から自宅に帰っても、すぐに自分のパソコンに向かってインターネットを始めるという例が非常に多くなってきているという。

こうして、人との付き合いに当てる時間や睡眠、食事まで、ネットに費やすようになっていく。朝方までネットにはまり込むため、欠勤したり、職場に遅刻したり、睡眠不足になるという問題も出てくる。ひどくなると会社に行かなくなり、“引きこもり”にまで発展することもあるという。また、ネット依存症に陥ると、過食症、パニック障害、不眠症などの精神症状や、高血圧や胃潰瘍、狭心症、心筋梗塞などの身体的症状が見られることもある。

ネット依存症にかかりやすい年齢層は、大学生ぐらいから30代くらいまで。性格的には、対人関係が苦手で内向的、それに加えてきちょうめんできまじめな人が多い。さらに論理的な思考を好む、いわゆるマニュアル型というか、理屈っぽい人がなりやすいという。また男女別にみると、以前は圧倒的に男性が多かったが、今では女性の患者も増えてきた。それでも患者の3分の2程度は男性だという。

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